リッチレディ

テレワークで女が稼ぐ夜

新しいヨット

プリンセスゆみの
世界巡航記

なんかデブ

私たちのヨットを
最初に見た妹の感想だった。

デブじゃないわよ

私は、妹に反論した。

私たちのヨットは、
船体が2つになっている
カタマランタイプのヨットだ。

普通のヨットに比べて
幅広の船体なのを見て
妹はデブと表現したのだった。

でも、中を見てごらん

私は妹を連れて
ヨットの船内、キャビンへと
案内した。

普通のヨットよりも、
幅広なので、
船内は広かった。

キャビン入ってすぐ
大きな広々とした
リビングルームがあった。

広い!ソファもある!

妹のゆみは、
初めて見るキャビンの中を
あっちこっち駆け回って
確認していた。

お姉ちゃん、お風呂があるよ!

ゆみは、船内左舷にある
広々としたお風呂を
発見して、私のことを呼んだ。

お風呂の後部には、
ダブルベッドの備わった
ベッドルームがあった。

船内右舷後部にも、
同じようにベッドルーム
があった。

その前部には、
ひときわ広いベッドルーム
立派な鏡台まで付いていた。

私、ここの部屋がいい!

妹のゆみは、
私に言った。

ここは、
お父さんとお母さんの
寝室にしようかと思ったけど

私は、妹に答えた。

夏休みになったら、
お母さんたちも来るでしょう。

私が妹に言うと、
妹は嬉しそうに頷いた。

ゆみは、
どっちの部屋がいい?

私は、妹に聞いた。

え、1人一つずつなの?

東京では、
私と妹は一緒の部屋だった。

一つの部屋に、
ベッドを二つ並べて
いつも一緒に寝ていた。

部屋の数もないし、
それぞれ個室の部屋を
もらったことなんかなかった。

どっちの部屋にしようかな?

妹は、左舷と右舷の後部で
部屋を見比べて考えていた。

そして、
両親の部屋がある
右舷側の部屋を選んだ。

姉妹の部屋割り

妹は、
お母さんの寝室の近くの
部屋になった。

私は、
反対側のお風呂側の
部屋になった。

のだが、

お姉ちゃん、
もう寝ようよ。

その日の夜、
私は妹と別々の部屋で
寝ようと思っていたのに、

こっちの部屋でしょう。

ゆみの部屋はそっちだけど、
私の部屋はこっち

私が自分の部屋に行こう
とすると、ゆみは不安そう。

結局、私も妹の部屋で寝た。

と言うか、

このクルージングの最中、
部屋はそれぞれの分あるのに、
私と妹はずっと一緒の部屋だった。

もう一つの部屋は、
客人のため常に空いている
ゲストルームになった。

東京の家と変わらず、
両親の部屋があって
その隣が子供たちの
子供部屋になった。

2人は、もう大人なのに
2人の子供部屋になった。

先生が一生懸命教えてくれた
解剖実習を殺人犯と言って
恨み節だった。

2人のヨットは、
造船所のポンツーンに
係留されていた。

係留中のヨットに、
荷物の積み込みして
2人は世界巡航の準備をした。

荷物の積み込みの合間、
近所のスーパーに出かけて
その日の晩の食事を買ってきた。

船内のキッチンで
買ってきた食品を使って
夕食をお料理して
キャビンの中で食べた。

その日の夜は、
キャビンに備え付けられた
テレビを見ながらの食事だ。

フランスのテレビなので、
フランス語の番組ばかりだ。

ゆみだって、
フランス語わかるじゃないの。

フランス語の番組も見ている
ゆみに私は伝えた。

このぐらいならわかるわよ。

ゆみは答えた。

夕食後も
キャビンの片付けを続けてから
就寝となった。

右舷のお風呂に
お湯たっぷり入れての
入浴だった。

巡航中は、
お水は貴重品だから
こんなに贅沢には
お風呂に入れないからね

妹の寝顔を眺めながら
私はつぶやいた。

本来、
このヨットの設計では
お風呂は付いていなかった。

シャワールームだけだった。

私がお風呂もほしいと
造船所に相談して
広めのバスタブを備えて
もらったのだった。

生活できるヨット

これから、
このヨットで世界を旅するのだ。

旅の間は、
このヨットが住まいになって
暮らしていくだ。

続きは次のページ
進みましょう


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